父がポンになった
年末年始休み1日目
「検査の結果にて直腸がんとのこと」
父にガンだと知らされました
わたしにとって父は
生まれた時からずっと
唯一無二の最愛の人
幼子の時から反抗期の時でさえ
この人だけは
どんな状況でもわたしを命懸けで
守ってくれるんだろうなと
DNAから
絶対的に信頼し続けている人
LINEで報告を受けて
そうか。と思い
「直腸がん、承知しました
家族で向き合っていこうね。」
と、冷静に返事をする自分に
なんでこんなに
落ち着いているんだろうと
宇宙に目覚める前のわたしだったら
泣きじゃくっ
母と崩れ落ちていたんだろうな
わたしの意見を聞きたいと
言われても
最後に決めるのは父だし
その人の人生で
その人の運命はその人のもの
どこの病院なら
どの治療法なら
助かる、助からない
そんな世界じゃないんだよな
意見を求められてる中
人間の家族で
最愛の人だからこそ
今ひとつだけ言うならばと
抗がん剤はやめてほしいなぁ
人間の身体には強すぎるから
と伝えました
強すぎて心身ボロボロになってしまうから
とまで言ってしまうと
父が抗がん剤を選んだときに
「ボロボロ」という
ネガティブなものに引っ張られてしまうから
そこは言いません
どうしようかな
いやどうするもなにも
運命なんだけど
その上でどうしようかな
考えは浮かんでくるけど
無意識にやっているのは掃除
整理されて
すっきりしている頭じゃないと
よく考えられないし
アルバイトを入れてしまったし
今すぐ帰って
何ができるわけでもないし
わたしが良い状態でいるのが
もっとも力になれるのだから
掃除したり
無心で働きながら
わたしはわたしで
整理しようと過ごしていました
母は倒れそうな心境だろうし
帰った方が良いかしらと
過ぎりましたが
今はそれぞれが
落ち着いて整理する必要があるなと
父からのガン宣告で
わたしがすぐに感じたのは
手術できるレベルで良かった
手術するんだ
(身体への影響を一瞬考え)
でも、早速手術して
さっさととってくれ
それ以上の治療はしないと
言うのも父らしいな
ガンで良かったんだ
なんの余地もない
不慮の事故が1番辛いもの
ガンになることは幸せなことなんだ
ステージ4で発覚するあたり
父らしくて格好良いじゃない
そういうひとつひとつに
その人らしさが現れる生き様なんだから
父がステージ1じゃダサいわ
ガンになったその生き方も
父の人生なんだから
この運命に向き合おうじゃないの
これからどうするか
ただそれだけなんだ
予定通りの日に
帰省したわたし
自然療法とか
いろいろ知っていても
押し付けるのはエゴで
うまくいかないことを知っている
受け取れるかは相手の状態次第
この日わたしが伝えたのは
ガンという言葉って
ネガティブなイメージが染み付いてるから
ポンって呼ぶといいらしいよ
なんか笑えるじゃん
ということ
「そんなの関係ねぇ」
と父も母も否定的だったので
言葉に親近感がわくように
父のことを「ポンちゃーん」と呼んでいたら
2人とも受け入れた様子でした
兄から
それってガンだと伝えてるようなものじゃん
と言われましたが
ガンが悪いと思っていないし
ガンと診断されたことは事実だし
ガンごと父を愛しているので
ポンちゃんと親しみを込めて
生きている父を呼べる幸せを
感じていました
ちな、兄の第一声は
「気持ち次第でしょ、
大丈夫だよ宇宙人なんだから」
悲しむ母やお嫁さんを遮ったその言葉には
混乱と悲しみと若干の怒りが
含まれていましたが
兄の中に
「信じたい」「自分は信じてる」
という気持ちがあることを感じました
今までどおり
お酒を飲み
好きなものを食べている父の姿を見て
わたしは安心しました
絶望的ではなく
自分の運命を受け止めようとしていると
感じたからです
父からポン宣告された
この1週間
あと5年は生きるだろうと思いながらも
わたしは父のポンの先にある死を
すぐに来るかもしれない死を
受け入れようとしてるんだなと感じました
悲しいはずだけど
わたしは
わたしの魂は
最愛の父が死ぬことも
受け入れられるのかと
別にそこを目指してないけれど
目指してないのに
わたし自身が
そういう状態なんだと
感じました
しばらく遠出は難しいだろうから
父と母で旅行に行くとのこと
ネガティブなイメージは
特別していませんが
術後の回復により
しばらく行けない可能性はあるし
手術で死ぬかもしれないし
わたしも行くことを即決
なぜなら
父がポンの診断を受けてからの
わたしのテーマは
「これからどうするか」
「今を大切に、今できることをしよう」
急遽休みを取るわたしに父は
「大丈夫か?白い目で見られないか?」
と言いましたが
「大丈夫。白い目で見られたら
白い目で見られるだけだから 」
学生のアルバイト時代から
どんなに周りが休んで
仕事が忙しくなっても
風邪や怪我や病気など
いつ誰が何になってもおかしくないし
職員が少ないことで
残された職員が死ぬ訳でもないし
なんとかなるし
どうにでもなる
わたし自身、人が休むことに
腹を立てたことがありません
他人の体調不良に対し
昔は可哀想にと
非常に心を痛めてましたが
今は冷静にあら可哀想に、大変ねと
お相手の心身の安寧を想い
すぐ目の前の仕事に意識が切り替わります
わたしがいなくても
誰がいなくても
どうにだってなるんですから
といっても
急遽の休みを承諾してくれる
職場の皆様には
本当にありがとうと
心から思います
ありがとう、ありがとう
皆様に幸福がありますように✨
合言葉はポンがポーン!